水温計のトラブル
水温計が動かない原因
バイクのメーターパネルに必ずついているのが水温計ですが、故障時には正常に動作をしなくなってしまうことがあります。
まず水温計の役目について説明をすると、これはバイクのエンジン部分の熱がどのくらいの温度であるかということを示すものです。
バイクだけでなく自動車などエンジン動力の乗り物には必ず設置されており、「H・C」という2つの目盛りがついています。
水温計はスピードメーターやガソリン残量計と比べて運転時にそれほど頻繁にチェックをしなければならないものではないので、中には目盛りの意味をよく理解していないという人もいるでしょう。
なお水温計が設置されるのは水冷式のエンジンを使用している場合です。
ハーレーダビッドソンなど空冷式エンジンを使用しているバイクの場合、水冷式と異なり常にエンジン部分が冷却されるしくみであるのでメーターが異なります。
そんな水冷式エンジンのメーターなのですが、故障が起こると正しい温度が表示されなくなってしまうのです。
水冷式エンジンが動かないとエンジン内部の熱暴走が感知することができませんので、突然オーバーヒートになってしまう危険があります。
故障の原因として考えられるのは「水温計自体の故障」と「サーモスタットの故障」の2つです。
エンジンをかけたときの様子から、故障があるかどうかは判断することができます。
ある日突然に故障ということにならないめためにも、普段から水温計をよく見ておきましょう。
水温系の点検方法
水温計の点検方法の基本として、まずきちんと目盛りが動いているかを確認しましょう。
水温計は停車をしているときにはCの目盛りの一番下にあります。
それが暖気やエンジンをかけてしばらくするとエンジン内部が温まってくるので、だいたい中央付近に目盛りが固定されます。
ですがバイクが温まってきても目盛りが全く動かなかったり、ずっと低いままになってしまっているときには異常が起こっていると考えられるでしょう。
または一度上がった目盛りが走行中に下がってきたということもありえない動作であることから、故障が考えられます。
走行前にチェックする方法としては、まず停車時に目盛りが下になっていることを確認してからエンジンをかけます。
その後ラジエーターのフィンについているカバーを取り除き、手で包み込むなどして温度を上げてみてください。
この時に目盛りが動いているようであれば、正常に動作をしているということになります。
目盛り本体だけでなく温度感知をするサーモスタットが故障しているときにも目盛りが動かないという状態が起こるものです。
修理工場などでチェックをするときには熱の出る器具を使用して目盛りが動くかどうかを調べます。