ミッションが故障した
ミッション故障の原因
自動車と同じくバイクにもMT車とAT車がありますが、実際に公道を走行しているものの大半はミッションタイプのMT車です。
MT車は自分でギアチェンジをしながら速度調整をしていくものですが、複雑な操作を自分で行わなくてはならないということもあり、長く乗っていると不具合を感じることがあります。
バイクの不具合として最初に起こるのが異音の発生で、エンジンを中心として駆動部分で何らかの異常があったことにより、通常発生しないはずの音がします。
もしいつもと違う音がすると思ったら、まずはその異音がどこから発生しているかということを冷静に判断し、そこから対策を考えていくことにしましょう。
ミッション部分の故障で起こる異音の種類としては、「ギアチェンジをした瞬間」「発進時」「アイドリング中」「クラッチ操作時」といった場面があります。
異音が発生をしたら無理に走行を続行せず、早めに修理工場で見てもらうようにしましょう。
その時どんなタイミングでどんな音がしたかということを詳しく説明することができれば、修理にかかる費用や時間を大幅に減らすことができます。
ミッションの故障由来の異音の原因をいくつか挙げていくと、まず「ギア部分の摩耗や損傷」「エンジンオイル汚れによる内部部品の摩擦」「クラッチの摩耗」「クラッチワイヤーのグリス切れ」などがあります。
ミッション部分は走行をするとき何度も操作をしますので、その都度部品同士が摩擦を起こしそれが長期的に破損や摩耗の原因となるのです。
定期的にメンテナンスをしていると発見できることもあります。
ミッション故障の対処方法
ミッション部分が故障をしたら、速やかに該当する部品を交換するか、オイルを差すなどして余計な摩擦が起こらないようにするというのが最初の対処方法です。
まだ程度が軽いうちに対策をすることができればすぐに異音もなくなり快適な走行ができるようになりますが、状態を放置したまま乗り続けていると摩耗や破損がいよいよひどいものとなってしまい、下手をするとかなり多くの部品を交換しなくてはならなくなります。
丁寧にメンテナンスをしながら乗っていればそうそうミッション部分が交換を伴うほど破損することはありませんので、常日頃から状態の良し悪しには気を配るようにしましょう。
また、事後対応ではなく普段からの乗り方でミッションの故障に対応することができます。
予防をする乗り方としては「クラッチをつなぐ時間を長くしすぎない」「シフトショックをしない」「ギアの回転数を適切に守る」「エンジンをかけた直後に発進しない」といったことに気を付けましょう。
これらはいずれもミッション部分に急激なショックを与える乗り方なので、繰り返していると当然激しく衝突を繰り返した部品が摩耗していってしまいます。