ブレーキの調子が悪い
ブレーキ固着の原因と修理方法
運転していて一番危険なのがブレーキがきかなくなってしまうことです。
バイクの場合、ブレーキはハンドル部分についているフロントブレーキと、足元で操作をするリアブレーキとに分かれています。
走行しているときにブレーキの効きが悪いと感じたら、まずはどのような症状が出ているかを冷静に判断し、早めに修理工場で見てもらうようにしましょう。
ブレーキのトラブルでよくあるのがブレーキチャリパーの固着です。
まずブレーキのしくみから簡単に説明していくと、自動車やバイクのブレーキにはディスクブレーキとドラムブレーキの二種類があります。
このうちディスクブレーキは自動二輪車では主にフロント部分のブレーキとして使用される部品です。
右手側についているレバーを強く握ることで圧力が前輪に設置されているブレーキチャリパーに伝わるので、それがタイヤ・ホイールに摩擦を起こしてブレーキがかかります。
しかしこのブレーキチャリパーは長期間使用をしているとサビが生じてくるため、ディスクブレーキに固着した状態が起こります。
ブレーキチャリパーとディスクの間に固着が起こると、レバーを握っても正しく圧力がかからなくなってしまいますので、それがブレーキの不調を作り出してしまうのです。
長期間使わなかったバイクや屋外で雨ざらしにしていたバイクではこの固着が起こりやすくなり、見た目にも明らかに錆びているということがわかるようになります。
固着が軽度であれば手動でピストン部分を外してグリスをつけることで復活をしますが、サビがひどくなるとサビ全体の除去や部品を交換しなければならないでしょう。
ブレーキ引きずりの原因と修理方法
ブレーキチャリパーの固着がひどくなると、ブレーキレバーを使っていないのにずっとブレーキがかかっているような状態が生じてしまいます。
これがいわゆる「ブレーキ引きずり」で、押し込んだピストンがサビにより戻らなくなってしまう状態です。
こちらもブレーキの固着による症状ですが、引きずりが起こるのはかなり重度であることから、ほとんどの場合ピストン全体の交換が必要になります。
ブレーキの鳴きの原因と修理方法
ブレーキの利きが悪いときにはいわゆる「鳴き」と言われる異音がするようになります。
これはブレーキの裏面に付着しているグリスが切れてしまうと、部品同士の摩擦が起こり、それが嫌な音を引き起こしてしまうのです。
またディスクブレーキのブレーキパッドが減ってくると金属部分がむき出しになってしまうので、これが音の原因になります。
ブレーキ時に異音が発生するということは部品の摩耗が進んでいるということが考えられるので、早めに交換をするか、もしくはグリスやオイルなどを補充するようにしましょう。