ANEX
ANEXの歴史
ANEXはもともと兼古製作所という社名で、1949年に個人経営店としてスタートしたメーカーです。
始まりはネジ回しの生産からでした。
その後1954年に三条市にて株式会社として発足すると、1956年には同市内に自社工場を新設します。
さらに1965年にはJIS表示許可工場としての認定を受け、その品質の高さが公的にも認められるようになりました。
特に1968年に開発したマイナスドライバー自動冷間鍛造は、科学技術庁長官賞を獲得するなど高く評価され、その後の技術革新の一端を担うことになります。
1970年代に入ると、三条金属工業団地への進出やプラスチック柄ドライバーの一貫生産の開始など事業の拡張を図ります。
1984年にはラチェットドライバーがグッドデザイン賞を受賞し、製品のデザイン面でも評価されるきっかけとなりました。
1987年に経営陣が変わり、それを機にさらなる生産設備の強化や環境への配慮を目指した企業活動が繰り広げられていきます。
1990年代に入ると、チタンブレードドライバーやインパクトドライバーなど新たな製品群を市場に送り出し、DIYホームセンターショウなどで数々の受賞を果たすのです。
2000年代には、さらに生産力の増強や新しい製品の開発に力を入れ、工具の機能美を追求する姿勢を貫きます。
2010年代には龍靭ビットシリーズやスリム絶縁ドライバーシリーズがグッドデザイン賞を受賞し、そのデザイン性の高さが改めて評価されました。
2022年に社名を現在のものに変更しましたが、創業から70年以上を経ても、確かな技術力と革新的な発想で業界をリードしています。
ANEXのラインナップ
ANEXの商品ラインナップのなかでも、特に高く評価されている製品を二つ紹介します。
まず、2023年のグッドデザイン賞を受賞した「電気メーター用絶縁ドライバー」です。
安全性と機能性を高度に組み合わせたドライバーで、軸が分断され、中央部がプラスチックで結合されているため通電しない安全設計となっています。
ネジ溝を狙いやすくするための目印スリット形状や、ネジを落とさないための保持キャップが付いており、両頭タイプで2つのネジを同時に保持できるのが特徴です。
耐電圧1000Vの高い安全性を持つこのドライバーは、バイクの電気系統の修理やメンテナンスに理想的です。
特に配線の接続やセンサーの調整など、精密かつ安全な作業が求められる場面でその真価を発揮します。
もう一つ紹介したいのが、2022年のグッドデザイン賞を受賞した「ドライバービット [サイコウ(細硬)ビット]」です。
このドライバービットは極めて細い軸と高い硬度が特徴で、内装や精密機器、電子機器などに適しています。
耐摩耗性に優れ、従来の段付きビットの2倍の耐久力を誇るほか、電気を使用しない均一厚のメッキによりネジとの噛み合わせが抜群です。