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バイク用チェーンルブの種類と使い分け

バイク用チェーンルブの種類と使い分け

ルブの基本と種類の違い

バイクチェーンの潤滑や防錆には、「チェーンルブ」と呼ばれる専用オイルが使われます。エンジンオイルとは異なり、チェーン駆動部に直接塗布するもので、摩耗や伸びを抑えるために欠かせない存在です。

チェーンルブは大きく3種類に分類されます。まず、粘度が高くチェーンに長くとどまる「ウェットタイプ」。潤滑性と耐久性に優れており、雨天やロングツーリング向きのオイルです。一方、「ドライタイプ」は塗布後に乾き、被膜がサラサラになります。ほこりが付着しにくいため、見た目をきれいに保ちたい人に適しています。

両者の中間に位置するのが「セミウェットタイプ」です。適度な潤滑力と汚れにくさを併せ持つことから、街乗りから中距離走行まで幅広く対応できるのが特徴。特に初心者には扱いやすく、迷ったときはセミウェットタイプのオイルを試してみてください。

走行スタイルで変わる選び方

自分に合ったチェーンルブを選ぶには、バイクの使い方を見直すことが重要です。たとえば、週末のツーリングで一日中走るような人には、耐久性の高いウェットタイプが向いています。雨に強く、潤滑膜が長持ちするため、頻繁に再塗布する手間が省けるのがウェットタイプの魅力でしょう。

反対に、毎日通勤や通学に使っている場合は、ドライタイプの方が扱いやすいかもしれません。油分が少なく飛散も控えめなので、ホイールや周囲の汚れを抑えることができます。見た目にも清潔感があり、服の裾が触れてしまっても汚れにくいオイルです。

また、舗装されていない道を走る機会があるなら、セミウェットタイプが適しています。泥や砂の巻き込みを抑えつつ、一定の潤滑力を保てるため、オフロード向きの性質も備えています。

メンテナンスの基本とおすすめ製品

チェーンルブの性能を活かすには、正しい塗布と定期的な清掃が欠かせません。使用前にはチェーンクリーナーで汚れや古いオイルを落とし、乾かしてからルブを塗ります。塗布はチェーンの内側に沿って行い、タイヤ側に飛ばないように注意する必要があります。

スプレータイプなら作業が手軽でムラも出にくく、リキッドタイプは狙った箇所に丁寧に塗れるのが特徴です。どちらも利点がありますが、使いやすさで選んでも問題ありません。塗った後はすぐに走り出すのではなく、数分なじませることで効果が安定します。

市販の製品としては、WAKO’SのCHLシリーズ、KURE製品、MOTULやD.I.Dなどが代表的です。ヤマハのヤマルーブなど、メーカー純正品を選ぶのも安心感があります。価格帯や入手のしやすさも考慮しながら、自分に合うものを見つけてください。